2011年01月24日

伝統構法は歩くように移動した

兵庫県にある世界最大の実大振動台実験施設「Eディフェンス」で伝統構法の建物の振動実験があり見学に行ってきました。
広大な敷地内に建つEディフェンスの実験棟。
高さ43m、いゃ〜巨大です。
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内部は柱が無く完全なハコ。
実物大の試験体がどんと中央に鎮座しています。
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天井には実験建物をまるごと吊り上げられる400tクレーンが2機取り付けられています。
これで運搬台車から振動台に移動するのだろう。
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当日の実験は切り妻2階建て、石場建ての建物についておこなわれました。
「石場建て」とは昔の住宅などに多く見られる形式で、土台やアンカーボルトが無く、柱が直接基礎石の上に立っています。

この建物をいろいろな強さの地震波で三次元方向に揺らして建物の動きを計測します。
今回の実験で得られたデータを元に、伝統構法の設計法の開発につなげることが目的です。

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この日は中地震、大地震、巨大地震のうち、大地震の地震波をX方向、Y方向に分けて揺らしました。
その結果、計測データからは、変形しながら40〜50mm程度歩くように基礎石のうえを移動したようです。

石場建ての伝統構法は建物をアンカーボルトで基礎に固定してないため、大きな地震力を受けると、その力をいなすように建物全体が動いて被害を軽減することが判っています。
しかしながら、現在の建築基準法では建てることが出来ません。
一日も早い設計法の確立が望まれています。

posted by こまつ at 15:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 伝統建築