2009年09月10日

法然寺五重塔

お誘いがあり法然寺の五重塔の建築現場を見学させていただいた。

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現場には大きな素屋根がかかり槌音が漏れ聞こえる。
駐車場にある看板には外観のパースがあり完成時の五重塔の姿をアピールしている。

ヘルメットをかぶり、元請けの大成建設さんにご案内いただきながら場内へ。
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まず、目に飛び込んできたのは中心に建つ立派な心柱(しんばしら)。
樹齢350年の吉野桧だそうだ。
元口で直径500mmあり第1重では円形、上層では8角形に加工されている。
長さは13mあり、基壇(きだん)の礎石(そせき)から最上部までつらぬき通され、先端には相輪(そうりん)が載るようになる。

よく見ると側面に乾燥による干割れが入っている。
丸太のひび割れは、表面をひねるように旋回しながら割れることが多いが、機械で挽き割ったように真っ直ぐ垂直に割れているのには驚いた。
吉野の山守(やまもり)が木の性(しょう)をみて厳選した一品で、伐採後、葉っぱを付けたまま、山で半年間葉枯らし乾燥した後、重さが5t程度になったのを確認してヘリコプターで出材したそうだ。

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工事は昨年の3月26日に起工式、立柱式が今年の7月に行われ、現在は1重の垂木取付が施工されている。
工事は来年の10月に完成とのことなので、その際には盛大な落成式が催されることだろう。

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現場では4人ほどの大工さんが作業をしている。
黙々と作業をする大工さんを見てみると20代から30代くらいで、みんな若い。
後継者不足が叫ばれる大工職の世界だが、こうやって日本の伝統建築の技術が次の世代に伝わっていくのをみると嬉しくなる。

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この大工さん達は全員金剛組の社員さん。
金剛組は西暦578年創業の社寺建築を得意とする建設会社で、聖徳太子の時代から続く世界最古の企業といわれている。 http://www.kongogumi.co.jp/index.html
Tシャツに染め抜かれた社名が誇らしげ。

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地垂木(じたるき)の上に載る、木負(きおい)には、丁重に櫛歯形の欠き込みがされ、飛えん垂木(ひえんたるき)が整然とはめ込まれ美しく並んでいる。
先端の茅負(かやおい)は端部にかけて反りが施されており優雅な印象だ。

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その茅負の継ぎ手は”箱シャチ”のようだが外部側が斜めに加工されているのでより継ぎ手が分かり難い。

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第1重の肘木の組み物も丁重に組み上げられて白木が美しい。
木材の小口には白い胡粉(ごふん)が塗られていてより立体感が増している。

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心柱の礎石(そせき)には寄進者の名前が彫られている。
傍らの電気配管が現代の仏塔だということを物語っている。

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各層の四隅には鋼製の太いタイロッドが設けられ各層を引きつけている。
構造計算(限界耐力計算)で必要になったらしい。
外周の円柱の足元にも礎石から縦にステンレス鋼のダボ栓が埋め込まれ横ずれを止めているらしい。
昔のように礎石の上に置いているだけでは確認申請が通らないのだろう。

今日はとても良いものを見せていただき、ご案内くださった関係者の皆さんに大変感謝です。



posted by こまつ at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 伝統建築
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