2007年12月11日

吹屋 べんがら色の町

落ち着いた赤茶色に彩色された玄関の引き違い戸。
赤く見えるのは弁柄(べんがら)を塗っているためです。
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このような赤茶色の玄関戸や格子窓が街道に連なる、岡山県吹屋の町並みには独特の雰囲気があり、べんがら生産で栄えた往時の繁栄が偲ばれます。

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「べんがら」は、有史以前から人類になじみ深い赤色顔料で、インドのベンガル地方で多く産出し、日本に輸入されたことからついたといわれています。
成分は鉄の酸化物(酸化第二鉄Fe2O3)からなり、着色力・隠蔽力が大きく、耐熱性・耐水性・耐光性・耐酸性・耐アルカリ性に優れているうえに、無毒で人体にも安全なため非常に多くの用途に使われて来た素材です。

古くから漆の椀、化粧品、神社仏閣や陶磁器の彩色、船の船底塗料や鉄骨の錆止め塗料に使われ、現在では、赤煉瓦や道路の赤茶色のアスファルト舗装、磁気テープなどのエレクトロニクス関連まで、使用される用途は多岐にわたっているそうです。

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吹屋にあった、昔の「吹屋製法」のベンガラ製造施設。
上から下に沈殿させながら精製したそうです。
しかし、公害問題により、現在では鉄鋼業の福製品としてつくられるようになり「吹屋製法」は歴史の中に消え、吹屋の町自体も衰退していったということです。

posted by こまつ at 22:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 町並み
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