2010年01月15日

雪の現場

地盤改良杭工事の着手の朝。
現場に雪が降った。
杭位置をスプレーでマーキングした上にも降り積もり、うっすらと白くなった。
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こんな時に、建て主の燃やしてくれたたき火の炎とその気持ちがとても温かい。
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たき火の傍らでは水仙が白いシャッポを被って北風に震えていました。
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2009年09月15日

明治の瓦

雨漏りの修繕を依頼されて三木町のお宅を訪問した。

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その家は寄せ棟の大屋根の四方に下屋が付属している典型的な讃岐の民家のつくりをしており、黒漆喰で塗られた下屋と大屋根の壁には、2ヶ所の「虫籠窓」(むしこまど)がある。
明治23年に建てられたそうで、そろそろ築120年近い家だ。

漏水箇所はすぐに判った。
多分、傷みのひどい鬼瓦の周辺だろう・・・。
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ふと、下の下屋の瓦を見ると、あちこちで瓦の表面が弾けたように割れていた。
いぶし瓦は普通耐久性が60年以上あるとされており、それから考えるとずいぶん劣化が進んでいる。

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寸法誤差も大きく手の指が入るくらいの隙間もある。
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下屋は35年ほど前に新品の瓦に葺き替え他とのことだが、どうも瓦の品質が良くなかったようだ。

一緒に点検した瓦工事会社の担当者に聞くと、この頃の瓦は製造過程での粘土の圧密が弱く、燃焼時間も比較的短く焼き締めが不十分だったとのこと。
それが原因ではないかとのことだった。
そういえば先月修繕した塀の瓦も、同じ時期の製品で同じように弾けるように割れていた。
この時期の瓦は全体的に品質が悪いということなのだろう。

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大屋根に拭かれている明治23年の瓦の方が汚れてはいるが、明らかに品質は上だというのが判る。
この頃の瓦は焼成温度は現代より低いものの、長時間焼き締めているため耐久性があるらしい。

戦後の建築ブームの頃の粗製乱造品と手作りで丁寧に作られた時代の品物の対比がものづくりの基本を教えてくれているようだ。

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2009年07月25日

犬島の焼き杉板

岡山県の南に浮かぶ小さな島「犬島」に行ってきました。
ここは、「犬島アートプロジェクト」で今大注目の島です。
精錬所美術館を観る前に島内を散歩しました。
島の家の外壁は焼き杉板が多く、風雪に耐え良い感じの味わいを醸しだしていました。
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2007年11月21日

初めての出展

l_20071117_001.JPG11/16から18日までサンメンッセ香川で「四国ガスフェスタ 2007」があり、私たちの会社も展示コーナーに出展しました。
三日間で2万7千人もの入場者があり大変賑わいましたが、毎日立ちっぱなしだったのでなかなか大変でした。
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2006年07月09日

日本の住宅の平均寿命は・・・?

以前、住宅メーカーの広告で「アメリカは44年、イギリスは75年、日本では26年で住宅を壊している」というのを見たことがある。
おそらく、この住宅メーカーとしては自社の商品の優秀性を訴えているのだろうけれど、「だからあなたの家も、もう建て替え時期ですよ」というような建て替え層に対する心理的な誘惑も一緒に誘っていそうな気もする。

このメーカーでなくとも、「日本の住宅は短い期間で壊されている」とは良く言われることだ。
そんなこともあり、最近国土交通省が「住生活基本計画(案)」を提示し、取り壊される住宅の平均築年数を約30年から40年に引き上げる目標を打ち出した。
(新聞記事)
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だけど、本当に26年や30年で、日本の住宅は取り壊されているのだろうか?
疑問に思ったので少し調べてみた。

その結果、早稲田大学の小松幸夫教授の書かれた「住宅の寿命について」と題する資料と出会ったので少し紹介します。 

それによると、この”有名な?”26年という数値は、平成8年度の建設白書にある「過去5年間に除却されたものの平均」から引用しているらしい。

でも、この数値は平成8年以前の「5年間に壊した(除却)住宅の平均値」をまとめた数値で、まだ壊してない住宅のデーターは反映していない。
また、調査するにしても、日本の住宅の築年数についての行政機関の記録は、戦争を挟んで遡及(たどっていくこと)出来ないことも多いのだそうだ。

つまり、あまり正確ではない可能性もあることを示唆している。

また、調査時期がバブル直後の土地神話がまだ生きていた、十年以上前の時代でありちょっと古いともいえる。
この頃には地価数百、数千万円の土地に評価ゼロの古屋が建っていれば、壊して更地にし、マンションや建て売り住宅を建てて販売することが盛んに行われていた時期でもある。
私の感覚としては、現在では少し壊されるまでの期間が伸びているのではないだろうかとも思う。

そこで小松教授は、人間の平均寿命と同じ考え方で住宅の平均寿命を求められないかを研究している。

その研究の結果、日本の木造専用住宅の平均寿命は約43年となったそうだ。
私の個人的な感覚として「26年」はあまりに短いように感じていたので、「約43年」は少し納得できる数値だ。
それから考えると国交省の40年という目標値は低すぎないかとも思う・・・。

しかし、まあいずれにしろ欧米の住宅に比べれば日本の住宅は短命であることは間違いないのだろう。

日本の住宅の平均寿命が短い原因については、いろいろあるのだろうけれど工法や材料にあるのではないように思う。
木造建築は法隆寺の例を引き合いに出すこともなく、築300年、400年程度のものはいくつも残っており、住宅でも100年程度では何の問題もないと古民家を見る度に感じている。

それなのに壊され続けられているのは、おそらく戦後の所得や生活様式の急激な変化、不動産を取り巻く社会情勢の変化などに古い住宅がついて行けなかったことが大きな原因なのだろう。

だけど、いつまでもこんな「スクラップ アンド ビルド」が続くわけでもなく、資源の無駄遣いでもある。

また、住宅建築にたずさわる者としては、短命であることを前提としたような営業戦略や、「私一代保てば良い」的な、一部の住まい手の意識に迎合することなく、何がお客様や社会にとってより良いものなのか常に考えていく必要がある。

国交省のいうように、これからは住宅の寿命を延ばし「良いものを、手入れして長く使う」という考えに変化していくことだろう。


住宅は「最低限、使った木材が生育した期間以上は保たないといけない」と、良く言われる。
そうすることにより、山と街の間でつくる木材の循環が守られるという考えです。
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今取り組んでいる住宅は、高知県嶺北の山で林業家が85年間育ててきた木材を使用する。
その木に負けないよう85年以上保つ長寿命の住宅をつくり、使われ続けることができたなら、住宅のつくり手として幸せだし、お客様にとっても本当の意味で満足していただけるのではないだろうかと思う。

「住宅の寿命について」http://www.f.waseda.jp/ykom/jkf2000.pdf
早稲田大学 小松幸夫教授



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2006年05月23日

経年点検と品質管理

私どもでは、完成引き渡し後6ヶ月、1年、2年と経年点検をおこないます。
先日も昨年施工をした住宅の1年点検をおこないました。
発見した不具合は点検シートと図面に記入し記録に残します。
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いつも建て主に喜んでいただける経年点検ですが、一般に建築会社は経年点検には消極的です。
その理由は、点検すれば何らかの不具合が発見されるのが普通で、施工上の瑕疵(かし:不具合)であれば無償で修繕しなければならないからです。
修繕費用の発生と共に、サラリーマンであれば、その工事の担当者として社内的な評価も下がるので誰しも積極的に点検したがらないというわけです。

しかし、経年点検は私たちにとって実は大きなメリットがあります。
それは、施工技術習得のまたとないチャンスということです。
私たちは施工途中で、此処はこうしたら良いだろうと考え工事しますが、その結果として本当に良かったかどうかを評価出来るのは、この経年点検の時しかありません。
上手くいっていればOKですが、ダメで不具合が発生していれば原因を調査し、改善することで、次の仕事につながる貴重なノウハウとなるのです。

建物は材料も多様で部品点数も多く、つくる人間もまちまちです。
家を建てられるお客様には申し訳ないのですが、漏水などの重大な不具合は別として、軽微な不具合はある程度の頻度で発生すると考えるのが普通です。
不具合を発生させないことは大切ですが、より大事なのは発生している不具合を見逃さずに発見して、しっかりと修繕し、次の工事では同じ過ちを繰り返さないことです。
こうすることで、品質管理のP(計画)・D(実行)・C(点検)・A(改善)のサイクルを廻すことになり、より品質の高い建物をつくることが出来るようになります。

ですから定期的な経年点検はより積極的にやっていく必要があると考えています。




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2006年05月19日

子供が危ない!

先日の四国新聞に、医療ジャーナリストの丸山寛之氏による「子供が危ない!」と題したコラムが掲載されていたので読まれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それによると子供の体温が36度以下という低体温児が増え、立ちくらみやめまい、疲れやすさなど「朝に弱い」自覚症状を訴える子供が増えているそうです。
原因としては運動不足とエアコンの普及による体温調節のあまり必要でない生活環境をあげています。
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その原因のひとつのエアコンはいまや住宅の必需品となり、どこの家庭でもある。
そして近年は、高断熱・高気密、あるいは外断熱など、更に住宅の温熱環境を快適化した住宅も多くなってきました。
これは、より快適な生活環境を望む消費者の声と、それを叶える空調機器や断熱対策を、商品としての住宅の差別化にしようとする企業の思惑の一致に他なりません。

以前、初夏のある日、高断熱・高気密の住宅にお住まいの方を訪ねたときのことを思い出します。
その家では、すでにこの季節から全ての窓を閉め切りエアコンと24時間換気で生活していました。
私が「窓は開けないのですか?今日は風が気持ちいいですよ」というと「エアコンの方が温度が一定で気持ちいい」と答えられ、小さな冷房能力のエアコンでことたりる、この家の断熱性能の高さを力説されていました。
そして最後に「今日は寒いですね、ちょっとエアコンが効きすぎるくらいです」とおっしゃいました。

快適な生活をされているこの方にとやかく言うつもりはないのだけれど・・・。
真夏でもないこの時期から、全ての窓を閉め切って機械設備で生活するその姿に、自然環境やその向こうにある社会から隔絶して生きているような印象を受けたのでした。

人間の汗腺など暑さ、寒さに対する調節機能は幼児の時期に形成されるそうです。
冒頭のコラムを読んで、このような高断熱・高気密の住宅で育つ子供は、快適性を享受して育つ代わりに、生物としての身体機能が低下した人間に育つのではないだろうかと危惧するのです。
そして、快適すぎる住まいからは出たがらず、戸外で身体を動かして遊ぶことも減るのではないでしょうか。

この比較的温暖な香川の地に生活する私たちにとっては、ある程度”暑いときには風を通し、寒いときには服を着る”ような環境に沿った暮らしがエコロジーだし、経済的だし、身体にも良いように思うのですがいかがでしょうか・・・。





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2006年02月23日

テレビに出ました!

今日、「宮脇町の家」の現場でオリーブコープ里山チームの「すまいの勉強会」がありました。
その様子をKSB瀬戸内海放送が取材したいとの申し込みがあり、カメラマンと綺麗なアナウンサーのお嬢さんがやって来ました。
NPO法人「木と家の会」が取り組んでいる四国の木をつかった家づくりや、「宮脇町の家」における伝統型構法について、私が参加者に説明している様子など3〜4分程度にまとめられて放映されました。
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夕方のローカルニュースで放送されたのを家族と一緒に観たのですが、さすがに自分の顔がテレビ画面に映された特は照れましたわーい(嬉しい顔)
でも、こんな家づくりもあることを、多くの人に知ってもらうためにはテレビなどで取り上げていただくことは大変ありがたいことですね。
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2006年02月09日

土壁はなぜ家づくりに使われないのか?

昨日、土壁ネットワーク(設立準備中)の方から呼びかけがあり、「土壁の問題」についてメンバー数人と県庁に赴き、県の担当者と意見交換をおこないました。

その「土壁の問題」とは少し長くなりますが以下のようなことです。

「宮脇町の家」では外壁などに伝統的構法として貫を柱に通し、竹小舞い下地のいわゆる土壁を塗っています。


土壁は、以前はごく普通の家づくりの構法として広く日本中で行われていたのですが今は非常に少なくなっています。
それは「より早く、より安く」を目指した作る側の都合と、住宅の商品化による情報の偏りによりつくられた住まい手側の嗜好の変化などが大きな要因と考えています。

また、行政側も自然素材を多用する伝統構法の構造的解析の難しさや規定の定め難さのために今までおざなりに放置してきた課題でした。
それが平成13年度の「長寿命木造住宅推進方策検討事業」の一環として行われた土塗り壁等の壁倍率試験を基に再評価がされて、平成15年12月9日の建築基準法の告示改正となり、土壁の壁倍率(耐力)は従来の0.5倍から最大1.5倍に大幅アップしました。



今まで建築確認申請において土壁だけでは要求される壁量が確保できず、筋交いや構造用合板を張っていたのですが、土壁を含めた伝統構法でなんとか家の構造をまかなえるようになったのです。
私たちはこの土壁の再評価が伝統構法全体の再評価や普及につながるものとして大変喜んだのですが、現実の運用面では新たな問題に直面しました。

告示に、竹小舞いに使う竹の太さや幅、間隔などが、自然素材の特性を無視して細かく規定されていた為に、中間検査における細かい指導を受け現場では大変苦慮することになったのです。



また、竹小舞いなどの施工性が落ち、竹材の歩留まりも悪化しました。
それはそのまま土壁のコストを押し上げる要因となってしまいました。

本来、伝統的な家づくりの再評価につなげるための告示改正がその運用面で反対の作用をし、ますます手の届かない場所に土壁を追いやっているのです。

それに輪をかけて「使用する壁土について、圧縮試験をしなければ中間検査の合格とはしない」との県の行政指導があり「宮脇町の家」もその適用を受けました。
このことは告示には何も規定されておらず県の独自判断であり、全国的にも聞いたことがない特異な指導でした。
コンクリートなどと違い壁土の圧縮試験は3ヶ月以上もかかる大変な作業なのです。

さすがに、これには私たちも驚き憤慨しました。
その為、この「壁土の圧縮試験」の指導についての県側の真意について確かめるために話し合いの場をもったのです。
話し合いの結果、一度出てしまった行政指導は撤回されることはありませんでしたが解決の糸口は見つかりそうです。

土壁は木の家の構造にとって、なくてはならない最良のパートナーですし、日本の大切な文化です。
しかし現実には土壁を”構造体”として使いたくても使えない状況がつづいています。
こんな不合理な状況を少しでも改善できるよう、へこたれず皆で力を合わせてもう少しがんばってみようと思います。
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2006年02月02日

山口の木の家

山口での講座の翌日は気持ちよく晴れて寒さも和らぎ、朝からNPO法人山口まちづくりセンターのメンバーの方のご厚意で、山口県産木材を使った家づくりの現場を見学させていただきました。


山口県では山側との木材の受け渡しの仕組みがまだ十分でないので、この家に使った材の入手にはとても苦労されたそうです。
香川でも県産材については同じような状態なので共感するものがありました。

建物は40坪程度で、無垢の杉材をふんだんに使った広いリビングやバルコニーがあり住み心地がとても良さそうでした。
この住宅を設計された設計事務所は、構造計算などの業務が専門だけあって仕口一つひとつまでその耐力を算定し、限界耐力による構造計算をおこなっているとのことでした。
また、なんと地盤や建物の常時微動の測定までやっているとのことで、構造面では完璧でした。メモ


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